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雇用保険とは?失業給付・育休給付・加入条件をFP3級で解説

雇用保険とは?給付の種類・加入条件・保険料をFP3級知識で解説

雇用保険とは?加入条件・失業給付・育児介護休業給付をFP3級知識で解説

FP3級 労働保険 社会保険

「失業保険って雇用保険のこと?」「育休中にもらえるお金はどこから?」――雇用保険は失業時の給付だけでなく、育児・介護休業中の給付や教育訓練給付など多彩な制度を持つ社会保険です。この記事では加入条件から給付の種類・金額・保険料まで、FP3級の知識をベースに体系的に解説します。

📋 今回の記事のポイント
  • 雇用保険の正式名称は「雇用保険」。「失業保険」は通称
  • 週20時間以上・31日以上の雇用見込みがあれば加入義務あり(パートも対象)
  • 公務員は雇用保険の対象外(退職手当制度が代替)
  • 失業給付(基本手当)の給付日数は離職理由・年齢・被保険者期間で変わる
  • 育児休業給付金は休業前賃金の最大80%(育休開始から180日間)

雇用保険とは

雇用保険は、労働者が失業した場合や育児・介護のために休業した場合などに給付を行い、生活の安定と再就職を支援する社会保険制度です。労災保険と合わせて「労働保険」と呼ばれます。

保険料は労使双方が負担します(労災保険は事業主のみ)。国(ハローワーク/厚生労働省)が運営します。

⚠️ 公務員・私学教職員は雇用保険の対象外です。退職後の生活保障は「退職手当」制度が代わりに機能します。公務員が転職・退職する際は退職手当の仕組みを別途確認が必要です。

加入条件

以下の要件をすべて満たす労働者は、雇用保険に加入する義務があります(事業主が手続きを行います)。

  • 1週間の所定労働時間が20時間以上
  • 31日以上の雇用が見込まれる
  • 学生でないこと(定時制・通信制は例外的に加入可)
パート・アルバイトでも上記2条件を満たせば加入対象です。65歳以上の労働者も2017年1月以降は加入対象となりました(高年齢被保険者)。

被保険者の種類

種類 主な対象者 主な給付
一般被保険者 65歳未満の一般労働者 基本手当・各種給付すべて
高年齢被保険者 65歳以上の労働者 高年齢求職者給付金(一時金)
短期雇用特例被保険者 季節的に雇用される労働者 特例一時金
日雇労働被保険者 日々雇用される労働者 日雇労働求職者給付金

給付の体系

雇用保険の給付は大きく「失業等給付」と「雇用保険二事業」に分かれます。

1
求職者給付(失業給付)

失業した際に受け取れる給付です。代表的なものが基本手当(いわゆる「失業保険」)です。受給するには「離職票の提出→ハローワークへの求職申込み→7日間の待期期間」が必要です。

2
就職促進給付

早期再就職を促進するための給付です。給付日数が残っている状態で再就職した場合に受け取れる再就職手当が代表例です(残日数の60〜70%分を一時金で支給)。

3
教育訓練給付

スキルアップのための学習費用を支援する給付です。一般・特定一般・専門実践の3種類があり、専門実践教育訓練給付金では受講費用の最大70%(年間56万円上限)が支給されます。

4
雇用継続給付

育児・介護休業中の所得保障や、60歳以降に賃金が下がった場合の補填を行う給付です。育児休業給付金・介護休業給付金・高年齢雇用継続給付が含まれます。

基本手当(失業給付)の仕組み

基本手当の1日あたりの給付額(賃金日額の目安)
基本手当日額 = 賃金日額 × 給付率(45〜80%)

※賃金日額が低いほど給付率が高く設定される(低所得者優遇)
※上限額あり(年齢によって異なる)

給付日数は「離職理由」「年齢」「被保険者期間」の3つで決まります。

離職理由 被保険者期間 給付日数(目安)
自己都合退職 1年以上 90〜150日
会社都合退職(特定受給資格者) 1年未満でも可 90〜330日
特定理由離職者(育児・介護など) 6ヶ月以上 90〜330日
自己都合退職の場合、7日間の待期期間に加えて2ヶ月間の給付制限があります(2020年10月以降、5年間で2回目以降は3ヶ月)。会社都合・特定理由の場合は給付制限なし。

育児休業給付金の仕組み

育児休業中に雇用保険から支給される給付金です。男女ともに受給できます。

育児休業給付金の給付額
育休開始〜180日間:休業前賃金の 67%
181日目以降:休業前賃金の 50%

※社会保険料も免除されるため、手取りベースでは約80%相当が確保される

📌 育児休業給付金は雇用保険から支給されます。公務員は雇用保険非加入のため、代わりに「育児休業手当金(共済組合)」が支給されます。仕組みは似ていますが制度が別物であることを押さえましょう。

介護休業給付金の仕組み

家族の介護のために休業した場合に支給されます。対象家族1人につき通算93日間・3回まで分割取得可能です。

介護休業給付金の給付額
給付額 = 休業前賃金の 67%(上限あり)

保険料の仕組み

負担者 保険料率(2024年度) 内容
労働者 賃金の6/1,000 給与から天引き
事業主 賃金の9.5/1,000 失業等給付分+雇用保険二事業分
業種によって保険料率が異なります。農林水産・清酒製造・建設業は一般事業より高率に設定されています。

労災保険・雇用保険の比較まとめ

項目 労災保険 雇用保険
目的 業務・通勤中の災害補償 失業・育児・介護時の所得保障
保険料負担 事業主が全額 労使双方で負担
公務員の適用 ✕(公務災害補償制度) ✕(退職手当・共済制度)
自営業者 特別加入で任意加入可 原則対象外
パート・アルバイト ◯(全員対象) ◯(週20h以上・31日以上)

おわりに

雇用保険は失業給付だけでなく、育児・介護休業中の所得保障やスキルアップ支援まで幅広い制度を持つ重要な社会保険です。公務員は対象外ですが、民間転職を考える際や配偶者の制度理解のためにも知っておくべき知識です。労災保険とセットで「労働保険」として理解しておくと、FP試験でも実務でも役立ちます。

※本記事は2026年5月時点の情報をもとに作成しています。法改正等により内容が変わる場合があります。

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