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住宅ローンの金利タイプ3種類を徹底比較|変動・固定期間選択・全期間固定の選び方【2026年版】
住宅ローンの金利タイプは「変動金利型」「固定期間選択型」「全期間固定型」の3種類。2026年6月に日銀が政策金利を1.0%へ引き上げ、いよいよ「金利のある世界」が本格化しました。FP3級知識と最新の金利動向をもとに、それぞれの仕組みと選び方を整理します。
- 住宅ローンの金利タイプは「変動」「固定期間選択」「全期間固定」の3種類
- 2026年6月、日銀は政策金利を0.75%→1.0%へ引き上げ。31年ぶりの水準
- 変動金利は主要銀行で0.9〜1.1%台、フラット35は3.21%まで上昇
- 変動金利には家計を守る「5年ルール」「125%ルール」がある
- 固定期間選択型は、固定期間終了後の再選択で金利が上がりやすい
- 選び方は「借入額・返済期間・金利上昇への耐性・ライフプラン」で決める
① 住宅ローンの金利タイプは3種類
住宅ローンの金利タイプは、大きく分けて「変動金利型」「固定期間選択型」「全期間固定型」の3つです。一般的に金利水準は「変動 < 固定期間選択 < 全期間固定」の順で高くなり、返済額が変動するリスクもこの順で下がっていきます。まずは全体像を一覧で押さえておきましょう。
| 金利タイプ | 金利水準の目安 | 見直し頻度 | 返済額の変動リスク |
|---|---|---|---|
| 変動金利型 | 低い(0.9〜1.1%台) | 半年ごと(金融機関により毎月も) | 高い |
| 固定期間選択型 | 中間(2.6〜3.2%台) | 固定期間終了時 | 中間 |
| 全期間固定型(フラット35) | やや高い(3.21%) | 借入時に確定・以降なし | なし |
② 変動金利型|金利は低いが上昇リスクあり
変動金利型は、住宅ローンの中で最もベーシックなタイプで、利用者の割合も最多です。多くの銀行は短期プライムレート(短プラ)と呼ばれる指標をもとに、半年ごとに金利を見直しています。短プラは日銀の政策金利と連動しているため、「日銀が利上げをする → 短プラが上がる → 変動金利の基準金利が上がる」という流れで金利が動きます。
2026年6月16日、日銀は政策金利を0.75%から1.0%へ引き上げることを決定しました。これは1995年以来、実に31年ぶりの高水準です。この利上げの影響は2026年10月ごろに各銀行の基準金利へ反映される見通しで、既存の借り手の返済額に反映されるのは2027年1月以降が一般的とされています。
② 各銀行が短期プライムレート(短プラ)を設定
③ 短プラに連動して住宅ローンの基準金利が決まる
④ 基準金利から優遇幅を差し引いて適用金利が決まる
変動金利には、返済額の急激な変化を防ぐ「5年ルール」「125%ルール」という仕組みがあります。
- 5年ルール:金利が上がっても、5年間は毎月の返済額が変わらない
- 125%ルール:5年後に見直される返済額も、それまでの1.25倍が上限になる
⚠️ 5年ルール・125%ルールは「返済額の急変を防ぐ仕組み」であって、「支払う利息が減るわけではない」点に注意が必要です。返済額に占める利息の割合が増え、元本がなかなか減らない状態になることもあります。金利上昇が続くと、利息だけで返済額を上回り、未払い利息が発生する可能性もゼロではありません。なお、金融機関によってはこの2つのルールを採用していない場合もあるため、契約前に必ず確認しましょう。
③ 固定期間選択型|当初の安心と、その後の再選択リスク
固定期間選択型は、借入当初の3年・5年・10年・20年など、一定期間だけ金利を固定するタイプです。固定期間中は返済額が変わらないため、当面の家計を見通しやすいのが特徴です。
ただし、固定期間が終了すると、原則として変動金利へ自動的に移行します。金融機関から通知が届き、再び固定期間を選び直すことも可能ですが、選び直した後の金利は当初の金利より高くなることが多い点に注意が必要です。2026年6月時点、主要銀行の10年固定は2.6〜3.1%台まで上昇しています。
子どもの教育費など、向こう数年〜10年程度で支出増が確定しているため、その期間だけは返済額を固定して家計の見通しを立てたい人。固定期間終了後の返済計画もあらかじめシミュレーションしておける人に向いています。
④ 全期間固定型|完済まで金利が変わらない(フラット35が代表格)
全期間固定型は、借入時点で完済までの金利・返済額が決まっているタイプです。代表的な商品が、住宅金融支援機構と民間金融機関が提携して提供する「フラット35」です。フラット35の金利は2026年6月時点で3.21%(借入期間21〜35年・団信あり・融資率9割以下の場合)となっており、前月から0.5%という大幅な上昇を記録しています。
📌 2026年6月時点、変動金利(約0.9〜1.1%)とフラット35(3.21%)の金利差は約2.1%まで拡大しています。この差を埋めるには、日銀があと8〜9回程度(0.25%刻みで計算)の追加利上げを行う必要があるとの試算もあり、短期的には変動金利が有利な状況が続くとの見方が多いですが、将来の金利動向は誰にも断定できません。
フラット35の仕組みや金利引き下げプランの詳細については、以下の記事でまとめています。
▶ フラット35とは?金利・仕組み・変動との比較【2026年】
⑤ 返済方法も2種類|元利均等と元金均等
金利タイプとは別に、「毎月の返済額の決め方」にも2種類の方式があります。
| 返済方法 | 特徴 | 向いている人 |
|---|---|---|
| 元利均等返済 | 毎月の返済額(元金+利息)が一定 | 家計管理をシンプルにしたい人 |
| 元金均等返済 | 元金の返済額が一定。当初の返済額は多いが、総支払利息は少ない | 当初の返済負担に余裕がある人 |
⑥ 変動と固定で迷ったら「ミックスローン」という選択肢も
変動か固定かをどうしても一本化できない場合、借入額を分割して両方のタイプを組み合わせる「ミックスローン」という方法もあります。半分を変動、半分を固定にすることで、低金利のメリットを一部享受しながら、金利上昇リスクを分散できます。取扱いの有無や分割比率は金融機関によって異なるため、検討する場合は各行の商品内容を確認しましょう。
⑦ 公務員・医療職としての選び方の視点
副業が制限され、収入が安定している公務員・医療職は、一般的に「借入審査が通りやすい」「金利上昇時にも収入減のリスクが低い」という特徴があります。一方で、収入の急激な増加も見込みにくいため、金利上昇時の家計インパクトをどこまで許容できるかを事前にシミュレーションしておくことが重要です。
教育費・老後資金など、長期の資金計画を確定させたい人向け。金利上昇局面でも返済額が変わらない安心感を最優先するタイプです。
当面(子育て期間など)は返済額を固定し、家計に余裕が出てきたタイミングで金利タイプを見直したい人向け。固定期間終了後の金利上昇を見越した貯蓄計画とセットで検討しましょう。
当初の返済負担を抑えたい人・繰り上げ返済で早期完済を目指す人向け。金利が0.75〜1.25%程度上昇しても家計が耐えられるか、事前にシミュレーションしておくことが前提になります。
⑧ 選ぶ前に確認したいチェックリスト
- 借入額・返済期間から、金利が1〜2%上昇した場合の月々の返済額を試算したか
- 5年ルール・125%ルールの有無を、検討している金融機関で確認したか
- 教育費・車の買い替えなど、向こう10年で確定している大きな支出はあるか
- 繰り上げ返済で早期完済を目指す予定はあるか
- 団体信用生命保険(団信)の保障内容・保険料への上乗せ有無を確認したか
おわりに
2026年6月の利上げにより、住宅ローンは「低金利が続く前提」で選べる時代ではなくなりました。とはいえ、変動と固定のどちらが「絶対に得」ということはなく、借入額・返済期間・家計の金利上昇耐性・ライフプランによって最適解は変わります。まずは自分の借入条件で、金利が上昇した場合の返済額をシミュレーションしてみることが、後悔しない住宅ローン選びの第一歩です。
※本記事は2026年6月時点の情報をもとに作成しています。住宅ローン金利は日銀の金融政策や市場動向により変動するため、最新情報は各金融機関・住宅金融支援機構の公式サイトでご確認ください。